◆私たちは「美少女」に何を求めているのか?
いま日本は「美少女」がいっぱい(!?)。世界からもうらやましがられているそうです。ただ残念ながら、美人は実在するのに「美少女」は実在しないのだそうです。でも美少女は、マンガ、アニメから町おこしのポスターまで、いたるところにあふれています。あたかも私たちは美少女に取り憑かれているかのようです。この「美少女」という文化表象をめぐる諸問題を、オタク文化やサブカルの範囲を超えて、神話・テクノロジー・SF・美術史などの様々な観点から考察します。その議論を通して、美少女とは何者か、現代社会は美少女にどんな救済を求めているのかを明らかにします。記号論ならではの特集です。
【主要目次】
- 刊行によせて(前川修)
- はじめに 美少女」の記号論に向けて(吉岡洋)
- I部 「美少女」という記号
- 帝国の美少女(小谷真理)
- 美少女の存在論(小澤京子)
- 美少女のメディア論─「後藤久美子」と「国民的美少女」(水島久光)
- マンガ・アニメにおける物語構造としての「美少女」(小池隆太)
- 討論(小谷真理,小澤京子,水島久光,小池隆太 司会:吉岡洋)
- II部 一年後の「美少女」談義
- 鼎談 一年後の美少女(小澤京子,大久保美紀,吉岡洋)
- III部 描かれる「美少女」
- 美少女と美術・美術史(工藤健志,大久保美紀,佐藤守弘,藤浩志 司会:前川修)
- IV部 ご当地アイドルとは?─「pramo」を迎えて
- pramoミニライブ後のトーク(pramo,浅野克紀 司会:室井尚)
- 最終討論(司会:室井尚)
- V部 記号論の諸相
- 「触れる」ことと「着る」こと─G・G・ド・クレランボーからの一考察(安齋詩歩子)
- パースの合成写真の比喩と現代の自己概念(加藤隆文)
- 長崎・爆心地の矢印―矢形標柱はなにを示したか(小田原のどか)
- 特別付録 『有毒女子通信』第十六号 特集「美少女を捕獲する」
- 美少女を捕獲する?(吉岡洋)
- 美少女は見えない(松尾恵×吉岡洋)
- 美少女をめぐる断章(小澤京子)
- ひらきなおれ、美少女!(小谷真理)
- 美少女文字の物語(大久保美紀)
- 母は、美少女を生まない。(松尾恵)
-
A5判並製242頁 定価:本体2,800円+税
発売日 2017.8.31
ISBN 978-4-7885-1535-2
新曜社
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