生命と記号は一見相反するようだが、二重らせんの発見以来、生命は情報、記号現象と考えることができる。機械生命論、分解と発酵の記号論、オートファジー論、メッセンジャーとしてのウイルスなど、記号学会ならではの視点から生命観に転換を迫る。
- 日本記号学会は3度「生命」について特集してきたが、発足40周年の記念号で決定版の総特集を組む。
- 新型ウイルス禍の教訓は従来の生命観の大転換。いま注目の吉森保、藤原辰史、奥野克巳ほか各氏に聴く。
【主要目次】
- 刊行によせて(水島久光)
- はじめに 四〇周年記念号について(河田学・増田展大)
- 第I部 記号・機械・発酵(第四〇回大会)
- 生命と記号論(室井尚)
- 機械生命論(三原聡一郎・児玉幸子・司会:吉岡洋)
- 分解と発酵の記号論・セッション報告(増田展大)
- 第II部 自然と文化のあいだ(第四一回大会)
- オートファジーと死なない生命――細胞のリサイクル・システムから考える(吉森保・聞き手:吉岡洋)
- 変異するテクノロジーとアート――エキソニモを迎えて(エキソニモ・聞き手:廣田ふみ)
- マルチスピーシーズと哲学的記号論(檜垣立哉)
- 生命と「形式」――生命論から非人間主義のかなたへ(奥野克巳)
- 第III部 記号論の諸相
- データ表象のポリティクス――統計グラフはどのようにデータ資本主義の言説を構成するのか(伊藤未明)
- 第III部 日本記号学会四〇周年記念資料
- 日本記号学会第二一回~四二回大会資料
- 日本記号学会学会誌一覧
- 室井尚さんのこと(吉岡洋)
- 編集後記(佐藤守弘)
- 執筆者紹介
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A5判・260頁 定価:本体2,900円+税
発売日 2023.7.14
ISBN 978-4-7885-1819-3
新曜社
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