学会とは何かを調べると、次のようにあります。
- 学術研究の向上発達を図ることを主たる目的とし、かつその目的とする分野における「学術研究団体」として活動しているものであること
- 研究者の自主的な集まりで、研究者自身の運営によるものであること
- 構成員(個人会員)の数が100人以上であること
( https://www.scj.go.jp/ja/group/dantai/ )
主目的は、「学術研究の向上発達を図ること」とあります。当たり前といえばそのとおりなのですが、往々にしてあとの二つに関連すること、つまり運営の方針や構成員数の維持の方に関心が注がれがちのようにも感じます。
この点からすると、日本記号学会は、とてもよい状態にあるのではないでしょうか。前執行部時代から活動し始めたさまざまな研究会が、若い世代の研究者のみなさんによって、いまも活発に続けられており、まさに学術研究がその中心にあると思われるからです。
またその集まりが特定の立場や人物を信奉する集団ではなく、なんらかの問いを共有する人々の集まりになっていることが重要です。問いにアプローチする仕方はさまざまあって構わないわけで、だからこそ分野を異にするさまざまな方が集うことができます(それぞれのアプローチがきちんとした手続きに沿って行われなければならないのは言うまでもないとして)
実際にいくつかの研究会に参加させていただいて驚くのは、問題になっている事柄について、記号学、美学、人類学、心理学、技術哲学等々、それぞれの分野の方が、問いを多様な視点からより深く理解するために、他の分野が持つ潜在的な力を引き出そうと、真摯な応答を交わしていることです。それは、どちらがより凄いか、どちらがより優れているのかを競うような態度(あるいは指導するような態度)とはまったく異なるものなのです、私はその応答を羨望の眼差しで見ています。
このことは、このニューズレターに掲載されている企画委員会からのお知らせや、本年7月に二松学舎大学を会場として開催される第46回大会の案内にも現れていることでしょう。みなさまもぜひ研究会や大会にご参加いただき、その応答に加わっていただけましたらと思います。
日本記号学会会長 秋庭 史典
