「情報技術とプラグマティズム」研究会・オンラインセッション
「ニッチの美学」構築のための記号論
日時:2026年2月19日(木) 19:00 – 20:30[予定/最大延長21:00まで]
開催形態:オンラインセッション(Zoom予定)
参加方法:(⇒文末)
報告者:
青田麻未(上智大学:環境美学/日常美学/都市美学/いけばなの美学)
コメント・司会・進行:
加藤隆文(大阪成蹊大学:記号論/プラグマティズムの哲学・美学)
概要:
美学は伝統的に、天才の創造した芸術作品によって現出する美的経験や、圧倒的な自然を前にして感得される崇高の感覚などを主たる研究対象としてきました。そういった美学を本流と捉えるなら、いわゆる環境美学や日常美学は、傍流の美学、いわばニッチの美学と思われるかもしれません。しかし本セッションでは、この「ニッチの美学」というイメージを拒絶するのではなく、あえてそれを肯定的に受けとめ、刷新することを試みます。つまり、環境美学や日常美学はまさに、人間をはじめとする生命が構築してきたニッチ(生態的地位)における美的感覚を照らし出す学問として、正しく「ニッチの美学」なのだと主張したい。
環境美学は、自然の生態系の一員として生きる人間が、いかにしてその自然と調和した営みを成り立たせてきたのかを具に見てきました。日常美学は、日々の暮らしの中で繰り返されてきた安定した営みの中から美的な感覚を見いだしてきました。つまりこれらの美学は、人間が自然環境や日常の暮らしの中に紡いできたニッチのありようを探究してきた、まさに「ニッチの美学」だといえるのではないでしょうか。
今回のオンラインセッションでは、環境美学や日常美学に関する研究に軸足を置きつつ、芸術祭研究や都市美学、いけばなの美学といった応用的な研究をも積極的に展開されている美学研究者の青田麻未氏をお迎えします。青田氏は記号論を理論的背景として参照されている研究者では必ずしもありませんが、とりわけチャールズ・S・パースの記号論とプラグマティズムの思想に親しんでいる企画者の立場からすると、先述したような「ニッチの美学」の発想は、環境の中で適応的な習慣を確立してゆくプラグマティズム的な記号主体の考えと重なり合うもののように思われます。
こうして本セッションは、青田氏から環境美学・日常美学の先端的な議論の一端をうかがいながら、「情報技術とプラグマティズム研究会」ならではのパース記号論やプラグマティズム思想のアイデアをそこに掛け合わせることで、更新された「ニッチの美学」の構築を試みます。
参加方法:
https://forms.gle/SHcSRrbNkXAN7pD38
日本記号学会:情報技術とプラグマティズム研究会
(共同幹事:加藤隆文・谷島貫太・椋本輔)
