春の気配もととのい、新年度もスタートいたしました。
会員の皆様方におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
昨年10月の京都での大会には、対面あるいはウェブでのご参加、ありがとうございました。多くの会員・非会員が出席し、たいへんな盛り上がりを見せ、日本記号学会らしい大会になりました。遠隔開催が通例になっている昨今の学会状況の中で、数少ないスタッフの知恵と努力によってこうした開催形式を実現でき、また、形式のみならず内容の面でも多くの反響をえたことは、今後の学会運営の面でも資するところが大きいと思います。これもひとえに会員の皆様のご理解とご協力のおかげだと考えております。
さて、今年度は理事選挙も予定されており、2期6年にわたる私の会長の務めもようやく今年度で終わることになります。任期中には、逼迫していた財政的問題、そして学会誌発行の正常化など、問題は山積みでしたが、前者の問題はなんとか持ちこたえることができ、後者についてはいずれ編集委員会から報告もありますが、合併号を刊行することで解決できる見通しが立ちました(もちろんその前に早稲田大学開催のアニメの号の刊行が予定されておりますので、合併号が刊行されるのは来年度になりますが)。
理事会のメンバーを見てもこの5年間でようやく若手、中堅の会員が中心になって学会運営に積極的に関わるようになり、これで運営のバトンを渡すことができるだろうと安堵しております。次期理事会にはさらに若いメンバーも加わってくれることを期待しています。
なお、今年度の大会は、例年通りの5月ではなく、夏に九州大学での開催を予定しております。テーマは生命(そして死)をめぐるものになるでしょう。昨年の大会での3つのセッションとその最終討議を受けての続編の大会というわけです。このコロナ禍だからこそ原理的に考えることのできるテーマに、会員の皆様にも積極的に議論に加わっていただければと思います。なお、感染状況によっては開催形式を変更する可能性もございますので、学会ホームページで開催情報をご覧いただければ幸いです。
前川 修 (近畿大学)