「アニメ的人間―ホモ・アニマトゥス」
(東京都新宿区戸山1-24-1)
後援:早稲田大学総合人文科学研究センター「イメージ文化史」部門
日本記号学会第39回大会を2019年5月25日(土)、26日(日)に早稲田大学戸山キャンパスにて開催いたします。今回のテーマは「アニメ的人間――ホモ・アニマトゥス」です。
いわゆる「動画」の長い歴史の中で見たとき、「実写」映画が「アニメーション」から派生した特殊ジャンルにすぎないことは、レフ・マノヴィッチの指摘を待つまでもなく明らかでしょう。さらには「アニメーション」をあらゆるイメージの根本原理と捉えるイメージ人類学者ハンス・ベルティンクに従えば、「動画」と「静止画」の区別すら、もはや自明のものではありません。すべてのイメージが「アニメーション」であり、人間とはイメージに「魂を吹き込む(animate)」者なのだとすれば、狭義の「アニメ」とは、今日の私たちがどのような「ホモ・アニマトゥス」であるのかを、理解するための手がかりに他なりません。アニメのキャラクターたちは、現代の私たちによっていかにして「魂を吹き込まれて」いるのか――実際のアニメ制作現場に立ち返りながら、あるいは神話分析的手法を駆使しながら、3つのセッションを通して、この問いへのアプローチを試みます。
会員以外の方も懇親会を含むすべての企画にご参加頂けます(総会を除く)。
当日、会場受付にてお支払いください。事前申込は不要です。
13:30 受付開始
14:00 - 14:30 総会
14:40 - 15:00 問題提起:大会実行委員長 橋本一径(早稲田大学)
15:00 - 17:30
第1セッション「研究者ですが、アニメを浴びるように観ています
―アニメーション・アトラスの試み」
石岡良治(早稲田大学)
小山昌宏(筑紫女学園大学)
ディスカッサント:小池隆太(山形県立米沢女子短期大学)
司会:細馬宏通(早稲田大学)
18:00 - 20:00 懇親会:早稲田大学戸山キャンパス カフェテリア(38号館1階)
10:00 - 12:15(分科会Bは11:45まで)
学会員による研究発表 ★
分科会A:33号館4階 437教室
分科会B:33号館3階 333教室
(12:15 - 14:00 昼食休憩)
14:00 - 15:30
会場:36号館3階 382[AV2]教室
第2セッション「キャラクターを動かす―現代アニメにおける「作画」」
林明美(アニメーター・演出)
溝口彰子(法政大学)
司会:小池隆太(山形県立米沢女子短期大学)
16:00 - 18:30
会場:33号館3階 第1会議室
第3セッション「アニメーションはアニミズムか?―アニメ的人間の未来」
細馬宏通(早稲田大学)
増田展大(立命館大学)
コメンテーター:石岡良治(早稲田大学)
司会:橋本一径(早稲田大学)
18:30 閉会の辞:前川修会長(神戸大学)
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