本大会の記録と追加内容が収録された 叢書セミオトポス11『ハイブリッド・リーディング 新しい読書と文字学』が刊行されました。(2016年8月31日)
実行委員長:石田英敬
(東京大学教授・附属図書館 副館長/新図書館計画推進室長)
日本記号学会第34回大会は、2014年5月24日(土)、 5 月 25 日(日)の 2日間、東京大学駒場キャンパスで 開催いたします。今回は「ハイブリッド・リーディン グ Hybrid Reading」と題して、現代のデジタル・テク ノロジーの認知的射程と文字と書物の文化圏をテーマ に、「読む」という行為の多層性、認知的可能性、多メディ ア性、共有可能性を考えていきます。
電子メディアの興隆が読書文化の根幹にまで及んでき ていることは Kindleや iPad のような読書端末、 E-PubやPDFでの電子出版の普及を見れば明らかです。 しかし、他方では、ウンベルト・エーコが述べるように、 知の道具としての紙の本の知識文化における中心性が 消滅するとは考えられないとも言われます(「書物は、 車輪やハンマーのように、乗り越え不可能な発明」 Umberto
Eco)。さらに、最近の脳神経科学研究は、読 字する脳の「文字中枢(brain’sletter box)」が、空間 認知のニューロン回路のリサイクルにより獲得される仕組みを解明しつつあります(Stanislas Dehaene Reading in the brain, 2009)。紙と電子の間で〈読む ことのセミオーシス〉が大きく変容していくハイブリッド・リーディングの時代に、記号論はいまどのような 新たなパラダイムを提示しうるのでしょうか。
ご参加のみなさんの活発な議論の場になることを祈念しています。
■イベントFacebookページ
https://www.facebook.com/events/409859082486935/
■大会プログラム(ダウンロード PDFファイル 697KB )
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第34回日本記号学会大会
「ハイブリッド・リーディング Hybrid Reading――紙と電子の融合がもたらす〈新しい文字学(グラマトロジー)〉の地平」
日時:2014年5月24日(土)、25日(日)
場所:東京大学駒場キャンパス18号館
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_17_j.html
登壇者:
杉浦康平(ブックデザイナー)
ベルナール・スティグレール(技術哲学)
キム・ソンド(記号論)
ほか
イベントFacebookページ
https://www.facebook.com/events/409859082486935/
お申込方法:
事前申し込み不要です。
※全ての企画に、どなたでもご参加いただけます。
※記号学会の会員である必要はありません。
参加費:
記号学会の会員/一般の方:1000 円(資料代)
学生の方:無料
プログラム:
5 月24 日(土)
(会場:東京大学駒場キャンパス 18 号館レクチャーホール)
13:00 受付開始
13:30 総会
14:30-14:50 開会の辞(石田英敬、キム・ソンド)
14:50-15:50 プレナリー・セッションHybrid Reading I
「一即二即多即一」(講演:杉浦康平)
16:00-18:00 ラウンドテーブルI
「知の回路とテクノロジー」
(ディスカッサント:杉浦康平、キム・ソンド、吉岡洋)
(報告「東京大学新図書館計画」:阿部卓也)
(モデレーター:石田英敬)
18:30 懇親会
(会場:21KOMCEE MM ホール)
5 月25 日(日)
10:00-11:30 分科会 1/分科会 2
(会場:駒場キャンパス18号館 4Fコラボレーションルーム1、3)
13:00-16:00 プレナリー・セッション Hybrid Reading II
(会場:東京大学駒場キャンパス 18 号館レクチャーホール)
「ハイブリッド・リーディングとデジタル・スタディーズ」
(講演:ベルナール・スティグレール、キム・ソンド)
(討論者:石田英敬)
(モデレーター:西兼志)
16:10-18:00 ラウンドテーブルII
「To read what was never written
―書かれぬものをも読む―」
(企画・構成:古賀稔章+氏原茂将)
(モデレーター:水島久光)
■イベントFacebookページ
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■大会プログラム(ダウンロード PDFファイル 697KB )