「貨幣の記号論」
実行委員長 太田 純貴(鹿児島大学)
日本記号学会第 44 回の大会テーマは「貨幣の記号論」となりました。来る2024年6月22・23日の開催を目指し、現在、鋭意準備を進めています。
カール・マルクス、ゲオルグ・ジンメル、今村仁司、岩井克人らの貨幣についての議論、マーク・シェルによる貨幣と表象についての議論、ブラックボックスという観点から貨幣を取り上げる永田希の議論などが示すように、貨幣は経済の問題にのみとどまることなく議論され続けていることは言うまでもありません。貨幣が文学や映画の直接・間接的な題材となってきたことも、よく知られている通りです。
さらに現代においては、NFTブームの到来と終焉、SNS上での再生といった数が富に直結する状況、人新世と表裏一体の資本の再分配、紛争鉱物地金の管理なども貨幣をめぐる問題として視野に入ってくるのではないでしょうか。
「貨幣の記号論」と題した第 44 回大会では、国内有数の鉱山(金山)地帯である鹿児島を舞台に、歴史学やグローバル・ヒストリー、美学、人類学、哲学といった知見を交差・共振させて、記号と物質の両方を視野に収めつつ、貨幣および資本という古くかつ新しい問題に取り組む機会にしてみたいと思います。
みなさまの参加を心よりお待ちしております。
※詳細については、追ってご案内致します。
【研究発表募集について】
今大会での研究発表の分科会は、
- 大会1日目【6月22日(土)=オンラインミーティングの分科会のみ】
- 大会2日目【6月23日(日)=会場現地での対面発表の分科会のみ】
の両日に行います。(※今回は発表日により発表形態が異なりますのでご注意ください)
発表を希望される方は、「大会における研究発表について」 にて詳細をご確認の上、
2024年4月30日(火) までに、発表申込/要旨をメール添付にてお送りください。